
最後に缶のようなオブジェクトの作成を例にFig1-16〜Fig1-17にLathe(レイズ)における基点の影響を示します。
Lathe(レイズ)の設定は、初期値のままで何もいじっていません。 それぞれの画像からわかるように Direction(回転軸の方向)は、shape(左の線分)のローカル座標のY軸、Align(位置合わせ)は、基点となっています。
Fig1-16 を見てわかるように、shapeの初期基点位置を中心に回転軸が設定されてしまい、内側にめり込んだような形になっています。 この様な場合、サブオブジェクトからLathe→Axisを選択し回転軸の位置を調節すれば修正できます。
または、例にあげた始点と終点が回転軸の同軸上にあるような線分の場合、LatheパラメータのAlignからmini(最小)を設定すれば同様な結果を得られます。 これらの手順で目標の形状にしても基点の位置は、shapeの初期の基点位置のままなので、さらに修正が必要です。
Fig1-17 は、shape の基点を回転させたい軸の位置へと移動させた後にLatheした場合です。Lathe初期のパラメータで目的の形状になっており、基点もオブジェクトの中心になっているのが確認できます。 こちらの手順のほうがシンプルですね。
gmaxは、オブジェクトにさまざまな作成や修正を積み重ねる(モディファイアスタック)させながら作業を行います。 作業プランを立てる際、基点の位置をスタックレベルの低い状態で適切に設定しておくことで、より正確に速い作業が行えるようになると思います。
結果が同じでも、その過程がシンプルに行われていれば、後にスタックレベルを戻っての修正が必要なときも作業が楽に行えるはずです。
今回のgmax Memo No.1では、”座標系”と”基点”について説明してみました。モデリングうんぬんレベル以前の退屈な内容だったと思いますが、gmaxを触り始めた人にとって、座標系の種類や基点の役割などがわかっていただければ幸いです。"gmaxを触り始めた人"って言うのは、自分のことだったりするんだけどなっ!! まさに外道。
次回は、クローン(複製)の種類と属性についてメモってみようと思います。それでは、今回はこのへんで〆。