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  • 作・名無しのブーン

No.1 座標系と基点

Fig:1-01
 gmaxをはじめて使用して驚いたことは、Z-UP座標だということ。3DCGソフトウエア系は皆Y-UPなのに、なぜZ-UPなのだろうか? 
 Z-UP座標を採用しているといことは、CAD系の何かを敬称しているソフトなのか?と疑問に思いながら、触り始めたのがgmaxです。
  ここでいうZ-UPとは、縦軸がZ、横軸をY、奥行きをXと定義される座標系のこと。Y-UPとは、縦をY軸、横をX軸、奥行きをZ軸とする座標系のことです。
 
  Z-UPに疑問を持ちつつも、実際使い込んでみると殆どそんなことは、気にならなくなりました。それは、gmax上でオブジェクトを扱う際に様々な座標系に切り替える機能が備わっているためでした。この機能のためにY-UPの感覚で作業することができます。
Fig:1-02 
  gmaxの座標系のオプションは、View(ビュー)、Screen(画面)、World(ワールド)、Parent(親)、Local(ローカル)、Grid(グリッド)、Pick(選択)の7つ。これらの機能を使うことによってオブジェクトを扱う時の中心軸をシーンにあった任意の座標系に換えることができ、モデリングや移動、回転など様々な局面で重要な役割を果します。
  以下Fig:1-03 〜 09に各オプションの違いや私なりの使い方の例を簡単に示します。
 

  Fig:1-03  
 
View(ビュー): 作業中の画面の縦をY軸、横をX軸として、選択したオブジェクトを正面に捉えるオプションです。オブジェクトを移動させたりする場合にY-UP座標と同じ様に、上に動かしたいときは、Y軸方向へ、横へはX軸方向へとなります。
 ただし、パースペクティブビュー上では、トップビューから見た状態で位置あわせされます。
 
  Fig:1-04

Screen(画面): View(ビュー)の時とほぼ同じですが、パースペクティブ上でも中心軸を正面に捉える形になります。
 このオプションは、使った記憶がありません。本当にありがとうございました。
 
 
 
  Fig:1-05

World(ワールド): gmaxの大元となるZ-UPの座標系を表示するオプションです。トップビューにX,Y,Zの軸が固定されます。
 
 
 
 
 
  Fig:1-06

Parent(親): オブジェクト同士をリンクさせたときにその階層で親となるオブジェクトの軸を子となるオブジェクトに適応する機能です。
 Fig:1-06は、ポッドが円錐の親となっています。親のポッドの傾きが子のオブジェクトの軸に適応されているのがわかると思います。
  子のオブジェクトの傾きを保ったまま、親オブジェクトの傾きの通りに子オブジェクトを移動できたりします。傾斜の付いた親オブジェクトの表面上の移動などに、より正確なモデリングを補助してくれます。 
  Fig:1-07

Local(ローカル): オブジェクトごとの固有の座標を表示する機能です。これは、Z-UP固定ですがオブジェクトの傾きに軸も対応して傾きます。
 IK(インバーキネマティクス)でオブジェクトを動かしたりする際に大いに役に立ちます。Localで設定をしないと複雑な角度に配置されてオブジェクトの動きが思わぬ結果を招きます。
 
  Fig:1-8

Grid(グリッド): helpers機能のグリッドオブジェクトの軸を選択したオブジェクトの軸として表示する機能です。
 この機能を使うには、グリッドオブジェクトを作成し、メニュー>ビュー>グリッド>グリッドオブジェクトをアクティブの手順の後、対象オブジェクトを選択して座標系をGrid(グリッド)とすると有効になります。
  複雑な形状をした表面をこのダミーオブジェクトに置き換えて、その上に飾りなどのオブジェクトを正確に配置するような場合に有効かと思います。 
  Fig:1-9

Pick(選択): Parent(親)のようにリンク関係を必要とせずに、選択したオブジェクトの軸を対象オブジェクトに適応する機能です。
 使い方は、Pick(選択)を選択後、利用したいオブジェクトをクリックです。非常によく使う機能で、Use Transform Coordinate Center Fig:1-9 と併用すると中心軸を選択したオブジェクトにすることができます。MirraやArrayといった機能を使う際に非常に役に立ちます。